クルマ図鑑No.004 トヨタ・アルファード

トヨタ・アルファードとは?

国内Lクラスミニバンとしては右に出る者はいないアルファード。
日産・エルグランドが開拓した「高級ミニバン」という分野でトップを走り続けています。
軽自動車が販売台数全体の4割となる日本においても、このアルファードは例外。
400万円以上する高額車にも関わらず、販売台数ランキング上位に位置し続けるような車です。

当初は国内向けのみでしたが、中国やタイなどのアジアへも輸出されており、各地域で人気です。
完成車に関税を掛ける中国タイでは1500万円以上の高額車ですが、それでも売れる程の人気です。

初代は2002年に発売しましたが、既にこの分野ではエルグランドが人気を博しており、
差別化する為にも当初からFFとL4エンジン(一部V6)の組み合わせとしており、
広い車内空間と安い税制を武器に販売を伸ばしました。
2003年にはハイブリッドモデルも追加し、他社には無いハイブリッドミニバンの地位も確立しました。
また、販売店違いで「アルファードG」と「アルファードV」はあり、グリルで差別化されていました。

2代目では「アルファードV」がヴェルファイアとなって明確な差別化が図られています。
新MCプラットフォームも採用され、全高が抑えられて低重心な走りを実現しています。
このモデルからはLクラスミニバン王者として揺るぎないものとなっており、人気が過熱していきます。

3代目は基本2代目のキープコンセプトですが、メッキを多用した迫力あるフロントグリルを採用。
一部からは「オラオラ顔」と揶揄され、「プリウスミサイル」と同じく叩かれる傾向にありますが、
売れ行きを見る限りトヨタのデザイン戦略は成功していると感じます。
2代目ではヴェルファイアの後塵を拝することが多かったですが、3代目では逆転。
後期モデルの頃にはヴェルファイアのグレード数が削減されるなど、立場が逆転しました。

4代目もキープコンセプトですが、TNGA-Kプラットフォームが採用され、
後輪にもダブルウィッシュボーンが採用されるなど走行性能は大幅に向上しました。
一方パワートレーンは「2.5Lガソリン」と「2.5Lハイブリッド」で3代目そのままとなります。
外装・内装は高級感に磨きがかかり、正直他社は太刀打ちできないレベル。
入手困難な状況が続いています。

トヨタ・アルファードの価格

日本仕向は全3グレード展開となっており、
ハイブリッド(HEV)で2グレード、ガソリンで1グレードとなっています。

どのグレードでも2WD/4WDの選択が可能で、約20万円upとなっています。
3代目にはXグレードなどのエントリーモデルがありましたが、現モデルでは省かれています。
より多くの人に車両が行き渡るようグレード展開を絞ったと考えられますが、詳細は不明。
早くGやSorXグレードが追加されることを願います。

グレード2WD4WD (E-Four)
HEVExecutive Lounge8,500,0008,720,000
Z6,200,0006,420,000
ガソリンZ5,400,0005,598,000

トヨタ・アルファードのサイズ

全車3ナンバーとなりますが、全幅は1850mmに抑えられており日本がメイン市場であると窺えます。
一方で全長・全高は2mに迫るサイズであり、立体駐車場によっては駐車できない可能性があります。

全長[mm]全幅[mm]全高[mm]
499518501935

その他最低地上高が150mmとなっており、そこまで地上高が低いというわけではありません。
最小回転半径は5.9mとなっており、街中での取り回し性には難有りですね。

トヨタ・アルファードの燃費/航続可能距離

車両重量が2t以上もある重量級の車両となりますが、燃費性能は優秀です。
売れ筋のHEV Z(2WD)のグレードではWLTCモードで17.7km/Lをマークしており、
Lサイズミニバンとしては非常に良い燃費値となっています。

単位:km/L
※[ ]内は4WDの数値
WLTC市街地郊外高速道路
HEVExecutive Lounge17.5 [16.5]15.3 [14.2]19.0 [17.8]17.6 [16.9]
Z17.7 [16.7]15.6 [14.4]19.3 [18.1]17.8 [17.0]
ガソリンZ10.6 [10.3]7.2 [7.1]11.3 [11.0]12.6 [12.2]

航続可能距離はこんなイメージ。
HEV航続可能距離はWLTCモード燃費と燃料タンク容量から計算しています。

単位:km
※[ ]内は4WDの数値
航続可能距離
HEVExecutive Lounge1050 [990]
Z1062 [1002]
ガソリンZ795 [670]
※HEVのタンク容量は全車60L、ガソリン2WDが75L、ガソリン4WDが65L

HEVに関しては航続可能距離を1000km以上確保しており、Lサイズミニバンに十分なスペックです。
ガソリン車はやや心もとない数値ですが、サイズと重量を考えれば悪くない数値に見えますね。

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