こんにちは!新鮮野菜工房です。
EVは加速がいいってよく聞くけど、実際のところはどうなの?って思う方多いと思います。
この記事ではカタログで公表されているスペックから駆動力計算を行い、可視化をします。
今回は「日産・アリア」を例に挙げて解説してきましょう!
日産・アリアとは?
2020年7月に発表された日産のBEVです。
新開発のEV専用のプラットフォームが採用され、大容量バッテリーの搭載と広い車内空間が両立されています。
AWDシステムは「e4ORCE」と呼ばれ、前後2つのモータトルクを最適制御することでコーナリング性能を向上させています。
グレード構成は大きく分けてB6とB9の2つがあり、それぞれに2WDとAWDがあります。
B6とB9の違いはバッテリ容量の違いでパワートレーンの違いは無い為、B6については割愛します。
日産・アリアのスペック
日本仕向のB9を代表として、スペックを見ていきましょう。
全長は4595mm、全幅1850mmとなっており、DセグメントSUVに分類されると言えます。
B9とB9 e-4ORCEの違いはパワートレーンであり、e-4ORCEではRrにもEVユニットが搭載されます。
FrとRrで合わせると320kW・600Nmとなり、国産EV随一のハイスペックを実現出来ています。
尚、B9 e-4ORCEの減速比はB9よりも小さく、システムトルクとしてはそこまで差を付けていません。
B9 | B9 e-4ORCE | |||
---|---|---|---|---|
基本諸元 | 駆動方式 | [-] | FWD | AWD |
車両重量 | [kg] | 2060 | 2180 | |
車両総重量 | [kg] | 2335 | 2455 | |
航続可能距離 | [km] | 640 | 610 | |
最小回転半径 | [m] | 5.4 | ← | |
寸法 | 全長 | [mm] | 4595 | ← |
全幅 | [mm] | 1850 | ← | |
全高 | [mm] | 1655 | ← | |
ホイールベース | [mm] | 2850 | ← | |
最低地上高 | [mm] | 180 | 170 | |
乗車定員 | [名] | 5 | ← | |
パワートレーン | Frモーター最大出力 | [kW] | 178 | 160 |
Frモーター最大トルク | [Nm] | 300 | ← | |
Rrモーター最大出力 | [kW] | – | 160 | |
Rrモーター最大トルク | [Nm] | – | 300 | |
変速比 | [-] | 11.090 | 8.896 | |
電池 | 種類 | [-] | Li | ← |
総電力量 | [kWh] | 91 | ← | |
タイヤ | 公称サイズ | [-] | 235/55R19 | ← |
半径 | [m] | 0.371 | ← |
日産・アリアの駆動力計算
次に公称されているスペックから駆動力を計算してみました。
B9とB9 e-4ORCEではシステム出力・システムトルクに大きく差が付けられており、
最大駆動力時の加速GはB9 e-4ORCEで0.67Gに達します。(B9は0.44G)
注目は高いシステム出力と低く設定された減速比にあり、最大駆動力が80km/h程度まで持続します。
変則機構を持たない1速固定とはいえ、車速が高くなってもトルクが落ちないのは魅力的です。
※1 最高車速は複数の情報サイトで情報のあった160km/hで設定
※2 駆動力計算には転がり抵抗や空気抵抗などの損失値、電池の出力制限を含まない
まとめ
・最大加速Gは0.67Gに達する
・80km/hくらいまで最大駆動力が出せる為、トルク感のある走りが楽しめる
・変速機構が無い(1速固定)が、高出力 & 低減速比で高車速領域まで駆動力が落ちにくい
いかがだったでしょうか?
当ブログでは他車両でもカタログから分かるスペックを紐解いていきます。
お楽しみに。